活動報告
腰掛待合製作に参加して
2014.07.31
三月某日の二日間、富山県技術専門学院中庭の作庭に参加させていただきました。この作庭は数年かけて行われ、穴太積みや枯山水の池、植栽等が既に完成していました。今回は四ツ目垣、深草、待合の屋根や装飾の製作を行いました。
四ツ目垣製作は、竹垣の基本でありながら最も難しいと改めて思いました。特に最上部の胴縁より上の凵部をスリムにするとずっと軽い仕上がりになると学びました。立子を立てる際に格子の形を考えるのではなく、胴縁を取り付ける段階で完成形をイメージしなければならないということでした。また、胴縁を割いて緩やかなカーブを描く手法も教えていただきました。
深草は土の三和土でセメント:石灰:深草砂利を一:四:十の割合で混合し、地鏝で腕が痛くなるまで叩きました。土との境界の傾斜のつけ方を学びました。一二三石や蜻蛉石を埋め込んで遊び心がちりばめられていたと思います。
土留めの石積みでは、どのように石を使えば自然に、かつ様々な表情が出て魅力的な土留めになるのか教えていただきました。その後練習し、お客様の庭で実践しましたがやはり先生のようにはうまくいきませんでした。
最後に、このような貴重な体験の場を提供していただいた技術専門学院の方々、ご指導いただきました講師の先生方、この日のために準備をしていただいた大勢の方々に感謝申し上げます。是非現場で生かしたいと思います。〈(株)中曽根造園/中曽根 春樹〉